この4月から

ぼくもとうとう4年生になった。しかし今までと別段変わることもなく、特に感慨もない。4年にもなれば1年生が幼く見えるだろうと思っていたのだがそれもなかった(むしろ先輩に見えるくらいだ)。この3年間でぼくはどれだけ成長したのだろうか。顔は少し精悍になったかもしれない。サークル勧誘のビラを渡されたので、少なくとも大学生には見られているだろう。
頭の中身はどうだろうか。高校生の頃よりは多少視野が広がった気がする。例えば何かを買うとき、当時は「漫画の単行本(400円)が何冊買えるか」ということに置き換えていたが、現在は「納豆(70円)が何パック買えるか」「サバの缶詰(100円)が何缶買えるか」ということに置き換えている。そのせいか、1000円以上の買い物は抑制されるようになったし、服を買う時などは「戦慄を覚える」と言っても良いほどの恐怖感を持てるまでになった。そのおかげで無駄遣いは無くなったし、買わなくてはいけないものまで買えなくなったくらいだ。
―――
4年になると卒業するための単位をほとんど取得してしまい暇をもてあましがちだ。しかしぼくなどは、一度単位を取得した講義にも出席してその学問についてさらに理解を深めたり、その学問が理解不可能だということを再理解したりして有意義な時間を過ごしている。