不謹慎

隣のテーブルから大きな声が聞こえてくる。
「私、今年で30よ。もう信じられない!」

その時、ぼくらのテーブルにコーヒーが2つ並んだ。

「ぼくも、もう23歳か。なんだか割り切れない気分だ」ぼくは言う。
「割り切れるものですか」彼女は言う。「そういえば、私もちょうど29歳だわ」
「割り切れないね」
「ええ、またすぐ31歳。ああ・・・その次は37歳で」
「41歳で・・・」

ぼくらは笑いをこらえるのに必死だった。