兄ちゃんは一日なにやってるの?

まだ実家にいる。やることは特にない。なのにあまり暇を感じないのは何故だ。むしろアパートにいる時より一日の過ぎるのが早く感じるくらいだ。
実は何かやってるんじゃないか、と思ったが、やはり何もしていない。今朝はとうとう弟から「兄ちゃんは一日なにやってるの?」と聞かれたくらいだ。実はこれがきっかけで、自分は一体何をして過ごしているんだろうと思う羽目になったのだが。
それにしても弟にはなめられたものだ。もう殴られることはないとタカをくくっているのだろう。悔しいがその通りだ。しかし油断するな。代わりにぶどうを一ふさ全部食べておいた。こういう仕返しを想定していないところが、まだまだ子供だと言わざるを得ない(こう言った場合ふつう、言いたくて仕方がないという意味である)。
ぼくもそろそろ社会人になる。つまり大人だ。弟との勝負は、これからは知能戦でないといけない。腕力で戦うのは格好悪いし、結局お互いが痛い目に合うだけで一つもいい所がない。それに近頃は、もしかすると自分だけが痛い目に合うんじゃないかという懸念もあり、ますます腕力で勝負しようなどと思わなくなってきた。いずれ知能戦でもそうなる恐れがあるが、その場合、年齢で勝負する予定である。
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何もしていないのに暇を感じないのは何故だ、という話しだった。そして何もしていないくせに時間が早く経つような気がするのだ。生産的な生活を目標とするぼくにとってこれはゆゆしき事態である。さっそく原因を考えてみたが、たぶん犬か猫かプレイステーションのせいだろう(実家にはあるがアパートには無いものを挙げてみた)。このうちのどれかを排除すれば、いくらか生産的なことをする時間もできるはずだ。とりあえずプレイステーションは確保するとして、犬か猫どちらかを排除しよう。いっそ両方でもいい。