波平の毛を抜きたくなるときもある

有名人がこんなことを書いたら即炎上してしまうようなネット昨今ではあるが関東のニュースでサザエさん銅像のひとつである波平の髪が抜かれるというニュースを見てそんなことを思った。
何かに囲われているわけでもなく夜になれば人通りも少ないような場所で波平の銅像を見たらちょっと抜いてみようかな、くらい考える人はいるのではないか。
などと考えてしまった人の、どうせ誰かが抜くのなら自分がいっちょ抜いてみようか、という気持ちもわからなくもない、というくらいの気持ちだが。
ところで、新潟の古町という繁華街にはドカベンの作者である水島新司ロードなるものがあり、キャラクターの銅像がある。そこでも、岩鬼のトレードマークである咥え草(とでもいうのか?)が盗られたことが話題になったことがある。
どうしてそんなことをするんでしょうね、などとキャスターは憤っていたがそういう問題じゃないだろう、と思ってしまうのはひねくれているのか。
岩鬼の草、また付け直していたみたいだがどうなったかは知らない。
波平の髪、また付け直していたみたいだが、これはまたたぶん抜かれる気がする。

おまえになんか死んでもわかってたまるか

少年マガジンKCで連載されている『悪の華』という漫画の5巻が出たので買ってきた。押見修造という漫画家の作品である。
この漫画家は以前、『ユウタイノヴァ』というタイトルでその名のとおり人が幽体離脱する話を描いていた。たぶん2巻くらいで終わってしまっていたが、すごく面白かった。

5巻の中で、ヒロインに嫉妬する女の子が、「どうして私は仲村さんじゃないの!」と叫ぶ場面がある。
女の子に言わせてはいるが、同時に、作者自身の叫びではないか?と思った。

張り詰めている

バガボンドの武蔵はお風呂が嫌いだ。その理由が、汚れと一緒に常に張り詰めている感覚まで落ちてしまうような気がするから、だそうだ。言い回しは違うかもしれないが、ニュアンスとしては同じだと思う。
今のぼくも常に張り詰めていて、その代わり、少し油断すると何かが抜ける。店がリニューアルしてから商品のアイテムが増え、売り上げは上昇し、新しい商品作り、売り場のクオリティも求められて、自分の能力の限界に近い力を使って、田舎といえば田舎のスーパーの、たかが一部門の仕事ではあるが、色んなことを考えて、たくさん動いている。
別に少し抜けたからって少し注意されるだけで、それが即降格に繋がる訳でもないしすぐ取り戻せるようなことだが、何かが許せない。自分が油断したということが許せないのかなと思う。まるでプロの殺し屋のようではないか。

大人の社交場

こちらに転勤してきてからどこにも飲みに行っていない。アパートから歩いていけるところに飲む場所が無いし、電車でいくにしても一番近い街で1時間くらいかかってしまう。
今は家で一人で飲む。だいたいビールを1缶飲んで、それからジンのレモンサワー割りを飲む。4日で700mlのビーフィーターを空ける。それを寸分違わず繰り返す。アルコールの分量にすると、ビール換算で毎日1リットルくらいか。すごく多いわけではないが、ちょっとは多いかも。
休日は朝10時に起きてコインランドリーに行き洗濯しながらご飯を食べるとだいたい12時。それから職場に行って発注をして、なんやかんやで夕方だ。
週に一回ジャンプを買って読む。来週からハンターハンターが休載するみたいだから、次からは買わないと思う。
どうなん、この生活。
特に不満は無いが。

それが一番大事

本当に仕事しかしていないから仕事の話ばかりになるが、何かひとつのことを極めるとそれは一般にも通ずるとはよく言ったものでまぁスーパーひとつにしても世間の構図ともいえなくもない。
特に司令塔がしっかりしていないと、という但し書きがつくものの、仕事というものはできればできるほどその人に集中するものである。
できないふりをする人もたくさんいるし、これは性格の問題か、いや、ひとそれぞれ事情があるだろうから、つまり、仕事より大切なことがある人のほうが多いし。
仕事を大切にしない、ということは職場を大切にしないということと同義であり、同僚は犠牲になる。
ぼくはなぜ仕事を大切にするのか。仕事しか大切にするものがないのか。それにしがみついているのか。はたまた、半分くらいは善意なのか。
よくわからないまま、仕事は何よりも優先される。
ぼくはしっかり仕事をする人である。
いつのまにかそれがぼくのアイデンティティだ。

フリートーク

新しい店に転勤するたび言っているような気がするが皆がぼくのことを嫌っているような気がしてなんだか疑心暗鬼である。しかし部門のチーフというのはある程度嫌われても仕方ないし逆に好かれてどうするとも思っているので、それがこの気持ちと矛盾している。
嫌われてもいいから従ってほしい、が正解だ、たぶん。仕事がうまくいかないことが、一番良くない。逆に仕事さえうまくいけば、従業員みんなから嫌われても大丈夫だ。
何事にもお客様が優先されると思う。
新しい店ではレジに行列ができてもチェッカー(レジさん)は平気な顔をしている。新しくレジを開けたかと思ったら何もせず黙って、レジの行列が分散するのをただ見ている。普通、2番目でお待ちのお客様どうぞ、とお声がけをして待っているお客様が不平等にならないように促すものだ。
しかし今の店ではぼくがそれに口を挟むのは憚られるような感じであり実際何も口出ししていない。これがけっこうなストレスになっている。
残業の問題もある。サービス当たり前である程度残業すると自動的にカットされる始末だ。さすがにこれは即効で手を打ったが相当にいやな顔をされた。だがぼくとしても自分の部門だけでもサービス残業問題を解決しておかないと仕事に相当な支障がでる。一番の問題は、部下に指示を出しづらい、ということ。どうしてサービスでやっている人間にたいしてえらそうな口がきけるのか。それ相応の対価を払うから、あれをやれこれをやれ、と指図できるのではないか。ただぼく一人お金がほしいから言ってるんじゃないのに、そういうことが全くわかっていない。
人時管理は管理者である店長の仕事だ。それを放棄してただ時間をカットするのは恥と思って欲しい。自分だってやってるんだ、と口に出しては言わないが心の中では思っているだろう。だからある程度わかってはいるんだろうが、そんなこと偉くもなんともないんだから。