森は見えない

ぼくが居なくても簡単な指示書ひとつで鮮魚部門がうまく回るようなシステムを1ヶ月から2ヶ月以内に作ろうと思う。
今までぼく個人の機転や思いつきでしていた仕事に明確な基準を設けて、誰がいてもいなくても、同じように回るようにしていきたいのだ。

前のチーフは、事細かなことまで指示を出していた。例えば980円の刺身を何パック出すか、何をどの種類のトレーにつめるかなど、本当に1から10までである。つまり、パートさんに「考えさせる」ということを一切しなかった。だから、今もこの指示は必要である。
しかしこれからは、どうして何パックなのか、どうしてそのトレーを使うのか、その意味を伝えながら、仕事をしていく。大げさに言えば、思想を共有してもらう。
いつか、大雑把な指示だけで、鮮魚部門は回りだす、はずである。
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事細かなことまで指示を出していると、それにメモリをとられるみたいだ。
仕事をした気になって、大局を見失っている自分が時々いる。
今はまだ休日も休めないが、頑張ると言うのはそういうことではない。重要なのは、どう頑張れば一番効果的なのか、である。いくらでも考える余地はある。考えながら、しばらくは、馬車馬のように働く。がんばれプラズマ君。