酔っぱらい2

「俺ももう26だが、これが、どんどんかわいくなっているらしい」
「これがって、なんじゃそら」
「これが、会う女、会う女に言われるんだ。かわいいかわいい、と。かわいいのにエッチだね、と」
「会う女、会う女とエッチするんだ」
「うん。それでね、俺はこう思ったんだ。俺は昔からかわいかったのに、昔は俺にかわいいと言ってくれる女が居なかったんじゃないかと」
そもそも、女が居なかったよ」
「確かに居なかった。だがね、それでも少しは居たよ」
「いや、全然居なかった」
「いや、居た。ああ、そういう話をしたいんじゃない」
「どういう話がいいの」
「俺はこう思うんだ。俺が若かった頃は、相手の女も若かった。だから、俺はかわいいと言われなかったんじゃないかと。つまり、若い女は率直に物を言わないんじゃないだろうか」
「というより、若い女は傲慢だから、人を誉めたりしないんじゃないの」
「なんだ、じゃあ俺は、誉められて、祭り上げられて、舞い上がってるだけだって言うのか」
「祭り上げられて、って言うのはどうなの」
「おかしいの」
「おかしいよ」
「でも、とにかく、いい気分なのは確かだ。俺は若い女は嫌いだよ」
「そういうのマザコンって言うんじゃないの」
「あ、カッチーンコ来たな。カッチーンコ先生がやってきましタッ!」
「なんか色々と鬱陶しいな」
「はぁ・・・、やっぱり就職しようかな・・・」
「いきなり何」
「よーし!今日からぼくは、リクルート先生だ!」
「お前がリクルートなら、あたしは大航海時代だ!海をゆくう〜フーウウー!」
「めちゃくちゃだ」
「書き手も酔ってるからしょうがない」