テーマ二転三転

今日初めて松屋に入った(入るだけでなく注文もし、あまつさえ食事をし、なんと代金まで支払った)。 適当なところに腰掛けメニューを探すと、ほとんど壁に貼ってある。 ずいぶん見えにくいところにメニューを置くな、と思いつつ、店員がぼくの前へお茶を置きに来るまでの短い時間に注文を決めた。
「豚生姜焼き定食と・・・ビールください(このとき、ビールくださいは早口)」
この注文を受けた若い男性の店員は、なぜか怪訝な顔をした。怪訝な顔をしたからには、ぼくが怪訝なことをしたのかな(大抵はそうだ)、と思っていると、すぐにビールがやってきた。

ここで事件が起こった。店員はビールとコップをテーブルに置きながら、「次からはゴニャゴニャ・・・!」と、はっきりしない口調で、すごく無愛想に何かをつぶやいたのである(事件だ)。

次からはゴニャゴニャ・・・?次からはショケニャニャ・・・次からはショッケンゴニャ・・・次からはショッケンゴリャヨ・・・次からは食券をご利用ください・・・!?

0.2秒でゴニャゴニャの復元に成功したぼくはすぐに謝った。
「すいません!食券ってしらなかったもんで!」
すると、鬼のように(猫のように、トイレの蓋のように、3月6日のように)無愛想だったはずの店員が笑って許してくれた(かのように見えた)。

今日のテーマ 「悪いと思った時に謝ろう」

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しかし、無愛想に対処するのはやめていただきたい。 以前サイゼリヤで、「水を下さい」と言ったら、「セルフサービスです」と冷たく返されたことがあった。オヒヤだけに気を利かせたつもりかもしれないが、怖いだけだ。これも、初めてサイゼリヤに入った時に起こった。初めてというのは何かと恐ろしい(初めて死ぬときなど)。

今日のサブテーマ 「人には優しくしよう」

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とはいえ、食券制も水のセルフサービスも、一応張り紙でお知らせはしてある。 それに、客が入ってくるたびに、「食券制になっております」、「水はセルフサービスになっております」などとやっていたら、鬱陶しいし時間の無駄だろう。 この無駄を減らすため、ある寿司屋のチェーン店で、「この店のシステムはご存知ですか?」と聞いてくるところがあったが、これも結局無駄を捨てきれていない。 やりなれたゲームの、「ゲームの説明を聞く?YES、NO」という設問と同じ無駄だ(必要な無駄だ)。

今日の蛇足 「無駄をどれくらい許容するかが問題」

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まとめ
無駄は削ってもいいが、やはり優しさがほしい。「食券制になってるんです。すいません。次からこの機械で・・・」とか、「水はセルフサービスになっているんです。すいません。ここをこう押すと、ほら、ジャーっと・・・」とか、ほしい。
そこから、「あっ、そうなんですかーあ!すいません初めてなもんで・・・」「いえいえかまいませんよ。よかったら今度、お食事でもしながら?」という可能性もある。しながら何なのかは、わからない。