弟よ

ぼくの弟は高校2年だ。そろそろあいつの考えていることがわからなくなってきた。少し寂しい。まるで弟を思う兄の心境である。
なぜ弟は、VERY EASY でクリアしたゲームをもう一度 VERY EASY で始めるのだろう。理由を聞くと、「敵にやられると恐いから」と言っていた。恐怖を感じる分、健全に楽しんでいるともいえるが、それではまるで目をつぶったままでおばけ屋敷を通過するようなものではないか。それで楽しいのなら何も言うことは無いが・・・。
それになぜ弟は携帯電話を手放さないのだろう。この間は、風呂にまで持って入っていた。「兄ちゃん、これで大丈夫かな?」と言われた時は驚いた。携帯をアイラップに包んでいたのだ。咄嗟に「輪ゴムで口を止めておけ」とアドバイスをしてしまったが・・・兄としてあんなことはやめさせるべきではなかったのか?自問しても答えは出ない。
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最近の弟に対してとる基本的なスタンスは「好きにさせる」である。これは、ぼくの発言に影響力が無くなったという意味でもある。
(この間、ファッションのことについて色々聞いていたら、もっと雑誌を見たほうがいいよ、とアドバイスされた。なるほど、と思った)