空腹時は自制心がいる

今日の昼、食券を買おうとしたら財布の中には1万円しかなかった。別に自慢しているわけではない。これでは食券が買えないじゃないかと、その時猛烈に腹が減っていたぼくは怒(いか)ったのだ。
怒りながらしばらく逡巡した結果、大学のATMで千円札をおろすことにした。約100円の手数料がもったいなかったが、背に腹は変えられなかった。
そうして再び食券機に並び(なんとさっきも一度並んでいる)、千円を投入したところ、それは「にゅう〜」と戻ってきた。
それから2度、入れてみた。2度、戻ってきた。ぼくは憤死しそうになった。少なくとも血管の2、3本は切れていただろう。
それからぼくは千円札を手に学食内へ向い、それをカウンターにたたきつけると、いつもの通りこう言った。
「カツカレーください!」
そうしたら学食のおばちゃんは、まるでこうしてくれたって何の不都合もないのだよという風におつりを600円よこしてくれた。
こういう時の怒りはどこにも行きようがない。
その日のぼくは、カツカレーを今までの人生で一番早くたいらげた。

言うのを忘れてたが、千円が戻ってきたのは新札だったからだ。ファッキュー。