「毎度どうも!」くらいでいい

大会議室の前にあるトイレは来客向けに設置されているようで、いつも清掃が行き届いていていい匂いがする。しかも個室が1つしかないので、落ち着いて大便が可能だ。お隣でブーとやられる恐れも無いし、もし誰かが入ってきたとしても、小用をたせばすぐに出て行く。だから僕はそのトイレを自分専用にしている。心の中で。
そのトイレの個室には、こんな注意書きが貼ってある。
「いつも綺麗に使用してくださってありがとうございます」
まるで「いつもお世話になってます」と言われた時のような圧力を感じる。そう言われた場合なら、その(自分を上に押しやる)圧力から逃れるために、「いえ、全然世話してませんから・・・」とか言う方法があるのだが、紙に書かれていたらどうしようもない。急に自分が持ち上げられたという気持ち悪さを抱きながらも、そこから下りる事ができずに、トイレを綺麗に使用しようと思ってしまうはずだ。この張り紙には、そうさせようという意図がみえる。まさか管理者の所まで行って「綺麗に使ってませんから!」と言うわけにもいかないし。
しかしトイレを綺麗に使おうと思うと、出るものが出ない。一応言っておくが、出るものとはケツの穴から出るアレである。ちょっと口には出せないが。(というか「ケツの穴」まで言っておいてそれは無いと思った)
とにかくそういうわけで、僕はこの個室トイレに入ると、できるだけトイレを汚そう、と思うようにしている。「お前らの思い通りになると思うなよ!」と気分は毎度ふとどき者(?)だ。と言っても、具体的にする事と言ったら、トイレットペーパーを乱暴にちぎるくらいのものだが。うんこを撒き散らすとかは後で困る。あ、言っちゃった・・・。