小指事件続きの続き

先ほどの文章には、「山君のやさしさ」という副題をささげてもいいだろう。なんとどこまでも、他人に奉仕できる人であろうか。ありがたくて涙が出そうになる反面、全く理解不能であるとも思う。それがおもしろくて、山君と友達を続けているのかもしれない。いつ彼が僕のわがままにNO!を出すのか、楽しみでもあり、怖くもある。でもやっぱりいい友達なので、ほどほどにしておきたいと思う。
山君の家で朝ご飯をごちそうになって、おとうさんにも挨拶して、山君には約束どおり病院へ連れて行ってもらった。
ここからはダイジェストである。
病院へ行ったら、ガーゼを取り替えてもらうためだけに、1時間以上待たされた。予約をしっかりしたのだが、それより1時間以上遅れたのだ。そしてそれから週に2回ほど、ただガーゼを取り替えてもらうためだけに病院へ通うことになる。そのたびにやはり1時間ほどの待たされるので、すっかり病院が嫌いになる。怪我をしているので左手がしっかり洗えず、臭くなる。僕の左手は、焼肉のタレのような匂いが常にするようになる。やがて抜糸される。やはり切れた小指はくっついておらず、下の肉が盛り上がった形で回復をしていた。はじめは皮が薄いので、強く触ると痛い。しかしやさしくさすると性的快感に似た感覚が・・・というほどでもないが、くすぐったいのはたしかだ。悪くない。少しの間キーボード操作に支障をきたす。やがてほぼ完全に元通りに。ハッピーエンドである。しかし僕の人生はこれからだ。この事件をバネにがんばっていきたい。ビョーン。