日記

13時頃に暑すぎて目がさめたら、祭囃子(まつりばやし)が聞こえた。コーラを一杯飲んで、顔を洗って外へ出てみた。そしたら、家の中で見当をつけていた方向とは真逆の方向からスピーカーで増幅された音が聞こえてきた。音の方向には公園があるので、その広場で何かやっているのだろうと思った。当然、行くことにした。外を歩く理由ができてうれしかった。
公園へついて現場を見た。テントが二つとステージが一つあって、ステージに楽器が沢山乗っていてスピーカーもあった。これからバンドの演奏が始まるのかもしれない。聞こえていた祭囃子は、全てスピーカーから出ている音だった。ちょっとがっかり。人はそこそこいるけど、かなり拡散していてみんなやる気がなさそうだった。まだ時間じゃないのかもしれない。いつ始まるのかも何がはじまるのかもわからないので、僕はすぐにそこを去った。お腹もすいていたし、何より日差しが強い。すぐに日に焼けそうだ。こうして、今日の僕の外出時間は約15分で終了した。

夕方になるとバンドの演奏が聞こえてきた。やはり待たなくてよかった。玄関の戸を開けて、少し聞きやすくしてみた。アンプで増幅されたギターの音が、夕焼けにマッチしていて雰囲気をかもし出していた。だがすぐに、うっとおしいものをまとわりつかせた歌声(しかもバカでかい)が聞こえてきたので、戸を閉めた。きっと、中年が趣味でやっているようなバンドだろうとおもう。そんなのは、よくある。
日が沈んで少ししたら、花火の音が聞こえた。窓を開けて空を見てみたが、何も見えなかった。音はドン、ドンときこえるので、どこかであがってはいるのだろうが。またしても思っている方向とは別の方向からの音なのかもしれない。少し、いや、だいぶ見たいと思ったけど、外に出るのが面倒くさくてやめた。その後もドン、ドンと花火の音が聞こえてきて、特にやることも無いのになぜ見に行かないのかと自己嫌悪に近い感情が湧いてきた。しかし、時間が時間なので、僕が外に出たとたんに花火が終わってしまうのではないかという不安があって、やっぱり家からは出なかった。そして、そんな理由で外に出ないことにもイライラした。気にしないようにしたけど、どうも、涼しい夏の夜の花火の音は魅力的過ぎた。精神的に悪い時間を過ごした。