飲むヨーグルトという発明

毎日飲んでいるのに、毎回、飲み終わるのが惜しいと思う。この気持ちは、子供の頃から変わらない。今は時々、おなかがいっぱいになるのが惜しい、と思うことがある。まるで大人だ。
最近ハマっているのが、つぶつぶカプセル入りの飲むヨーグルトで、奥歯でカプセルを噛みしめると、気持ち良い弾力があって、それがパチンと弾けるのが楽しい。なにより価格が98円と安いこともあって毎日飲んでいる。
そして先日、パッケージを隅から隅まで読んでみたらあたらしい発見があったので、それを以下に示す。
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「生きて届けるビフィズス菌
・カプセルには生きたビフィズス菌が入っています
ビフィズス菌SP株が生きたまま腸に届きます
・つぶは噛まずにお飲みください。
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太宰治の『人間失格』作中に、単なる趣向だと思っていたものがすこぶる実用的なものだと知って落胆する、というくだりがあった。ぼくが『人間失格』を書くときは、この話を使おう思う。
飲むヨーグルトのパッケージで、健康を意識しないものは皆無と言って良い。不健康になっても飲みたいくらい美味しいのに。ね。