つぶしがきかない

転職の本を読むと訳が分からないことが書いてある。営業、企画、マネジメント、コンサルティング。正直言ってそんなの全然分からない。ぼくはただの魚屋である。魚にまつわるものを売り場に並べて利益を取ることしか知らない。こんなことで転職なんてできるのか。
魚屋になって3年目だ。成長しているなぁと感じられたのは初めの1年半くらいだろうか。それ以降、ずいぶんくすぶっている。何かを吸収できるような人が周りにいなくなってしまったからだろうか。それともぼくが変わってしまったのか。
周りのせいにしても仕方が無いが、次に噛む歯車が無いのに回っている感じなんである。一人相撲と言った方が早い。1人で「修行」している感じだ。
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朝仕事場に行くと、その日のシフトと、売り場と在庫と昨日の発注、それにその日のチラシを確認する。そして、その日の段取りを考えながら衛生手袋と帽子をつけて、仕事に取り掛かる。その瞬間だけは、まあまあだな、と思える。ほんの少しだけ創造的だからだ。
段取りさえ決めてしまえばあとはいつものとおりである。プラズマの魚屋になるだけだ。
プラズマ。
これは、先日山君から借りた中村文昭という人の講演会CDの中で稲妻の皿洗いをする話があったので、じゃあ俺はプラズマの魚屋になる、と山君に宣言したのがはじまりだ。CDでは、皿洗いばっかりやってても意味が無いというんではなく、とにかくそれを猛烈にしてみる、という話だった。
プラズマを始めてから3日くらい経ったが・・・。まだぼくのプラズマが足りないみたいだ。おそらく明日はもっとプラズマだ!明後日はもっとだ!