はてはて

何かを嫌いなった時、それのどこが嫌いなのかを考える人と考えない人がいる。考え事をすると眠くなる、と言う人もたまにいるが(大丈夫か)。
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嫌いだ、と思ったとき、どこが嫌いなのかを考えると、自分のことがわかる。自分はこういう主義だ、というのが見えてくるのだ。それは正義かもしれないが、身勝手かもしれない。嫉妬かもしれないし、きれいな事ばかりではない。だから、嫌いだ、という感情に焦点を当てるのは、気持ちの良い事ばかりではない。
でも、子供の頃は、確かめなきゃいけない、と思っていた。それを義務のように重ねるうちに、自然と自分のことが嫌いになった。また、他人のことも嫌いになった。自分に厳しい人が人を避け人間嫌いになるのはこの仕組みだろう。
子供の目で大人を見れば汚い奴ばかりだ。下品だし、裏でこそこそしている。それに、本当のことを言わない。嘘を教える。信じても無いことを教える。自分にできないことを教える。今でもそう思う。
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今は好きなものだらけだ。自分のことさえ、好きなもののうちに入る。どうしてこうも甘くなったのだろう。昔に比べれば、色んなことが許せる。自由になったからだろう。