これからは、プロフィールに「好きな歌手は椎名林檎です」と書くのと「バスケットを少々」と書くのがバツゲームになる。間違いある。

近頃、東京事変をやたら聴く。そうして思うのは、椎名林檎椎名林檎のまま活動を続けていたら彼女の音楽を聴きつづけていただろうか、という事だ。椎名林檎はブランドになりすぎてしまっている。わかりやすいレッテルになったと言ってもいいかもしれない。これはもうさんざん言われている事で、椎名林檎自身もロッキングオンジャパンとかのインタビューで散々言っていることかもしれないが、僕にもいいたいことはあるので言わせてほしい。
たとえば、もし自分が書いた文章に「椎名林檎っぽいですね」という評価を下されたとしたら、とても窓から飛び出したくなる(ガチャーン!)。
そもそも椎名林檎」という言葉を発すること自体照れくさい。「椎名へきるLOVE!」と言う方がまだましである。これは嘘だからか。
ところが東京事変だとどうだろうか。いくらでも言える。今20回くらい言ってみたが、心拍に乱れなし。
なんだろうかこれは。あんまり長く書く気も無いのでまとめると、中学生が好きだと言うと引かれるが、辻加護が好きだというのは許されるようなものだろうか。同じものなのに焦点がずらされただけでOKになると言うか。椎名林檎一人はちょっとアレだがバンドなら違うぞというか・・・別に違わないんだけど違っているような。
(というか辻加護はもう高校生くらいだったはずだ。それに近頃は彼女らを好きだと言う声を聞かないので、やっぱり焦点ずらしに使われていただけかもしれない。前に辻加護が好きだと言っていた人たちは、今頃亀井絵里ラブと言っているのかもしれないぞっ)
今一度自分に問うてほしい。初対面の人に好きなアーティスト(この言い方もどうか・・・)を聞かれて、椎名林檎ですと答えるのに全く抵抗が無いかどうかを。それにくらべて、東京事変ですと言う事のお手軽さを。
今は、東京事変と言うと、「ああ、椎名林檎のやつね」と返されるだろうが、いずれは椎名林檎と言って「ああ、東京事変のボーカルね」と言われる時代が来るはずだ。
嘘をついた。そんな時代は絶対にこないのである。それほど椎名林檎とは椎名林檎椎名林檎なのだ。そろそろ辞書に載らないだろうか。もちろんそんな辞書は買わない。
(そういえば、「椎名林檎を好きです」と言う事も一種の焦点ずらしだったのかもしれない。一体何からずらしていたのか、そして今彼女達は誰が好きだと言っているのだろうか。たぶんaiko以外だろうが)
(まとめ:焦点ずらしは主に自分のためにするもの。本人はずらせた気になっているが他人にはバレバレ)